目次
バスに乗っている方なら、「ダイヤ改正」が年数回ある事はご存じでしょう。
あまり気にしないと思いますが、ダイヤ改正って「とある曜日」に多いのですが気付いたことはありますでしょうか？
今回は「ダイヤ改正」と「曜日」にまつわる情報を、バス内部社員が教えます！
ダイヤ改正とは？
ダイヤ改正とはバスの運転時刻を「良い方向」に直すことを指します。
新たな時間帯にバスが走り始めたり、バス本数が増えたりといった施策は利用者にとってプラスイメージです。
いっぽうで、利用者の少ないバス路線が運行を取りやめたり、運行本数が削減されたりするケ―スも見られます。
言うまでもなく、ダイヤ改正は利用者の利便性を向上させるために実施されます。
同時に、バス事業者の営業収支を改善させるという観点からも必要な方策でもあります。
人材や車両、線路といった限られた経営資源を再配置し、いかに営業収支を改善させていくかというバス事業者の知恵がダイヤ改正には詰め込まれています。
言ってしまえば、ダイヤ改正が下手な会社は、経営も悪くなります。
昔の上司に
「時刻1分ズレれば、売り上げ100万/日違くなる。」
と言われていました。
ダイヤ改正の種類
ダイヤ改正する理由は何個かあります。
通常ダイヤ改正
👇下記が一般的な変更の理由になります
・接続の電車🚃の時刻が変わった場合
・路線の売上が良く、本数を増やしたい
・路線の売上が悪く、本数を減らしたい
・沿線にマンション等が出来て、一気に増客が見込める
・新しい道が出来て、別ルートが出来た
・新規の路線を作る
・沿線の市町村からの要望
・道路の混雑が日常化して、区間所要時間を変更したとき
・信号サイクルが大幅に変わったとき
・運転士の減少によって …etc
学休ダイヤ改正
・沿線の高校・大学などの夏休み・冬休みに合わせて細かくダイヤ改正
学校に向かう急行バスだけ運休にして、それ以外の一般路線は変化なしパターンが多いです。
鉄道輸送代行ダイヤ改正
地方で多いですが、鉄道本数が減ったが故にバスの本数を（通学時間など）増やすパターンです。
敵対会社と折衝してダイヤ改正
「A駅はうちのバス会社の物だ！他の会社には入らせない！」と利権を守るのが一般的です。
しかし、そこを逆手に「A駅に入る権利あげるから、あなたの駅に入らせて！」
と、交渉材料に使い、相手の駅に入れた時は大きいダイヤ改正に繋がります。
その他
イベント時や、短期の行事の際に変更になる場合があります。
ダイヤ改正は金･土曜に多い？その理由
本題ですが、ダイヤ改正にはある曜日が多いのですが気付いたでしょうか？
答えは「金曜日」「土曜日」です。
なぜ金曜・土曜が多いのでしょうか？
ご案内するには「ダイヤ数」というのが関係してくるので、まず案内します。
ダイヤとは
👇こんな表をご存じでしょうか？
小学生の頃に算数の勉強でやった記憶もあります。
運行線区ごとに24時間の全バスの運転が一目でわかるように横長の紙に書き表した図表のことを「ダイヤグラム」といい、略して「ダイヤ」と呼びます。
運転時刻やバス番号などの運行計画を、一枚の図表に見やすく表したものともいえます。
ダイヤ数とは
ダイヤ数とは簡単に言うと、「その日に何人運転士が必要か」の数になります。
150ダイヤと言ったら、始発から終電までで150人必要ということになります。
私の会社のとある営業所の例でいうと
・平日250ダイヤ（仕事㊒･学校㊒）
・土曜170ダイヤ（仕事㊡･学校㊒）
・日祝150ダイヤ（仕事も学校も休み）
平日＞土曜＞日祝となります。
金曜･土曜に多いのはリスク回避
ダイヤ数が「平日＞土曜＞日祝」となることは分かりました。
ではここで、あなたが社長だったとしましょう。
ダイヤ改正するとしたら何曜日を選びますか？
月曜日にダイヤ改正した際に、重大なミス（時刻表の掲載ミス・HPの誤字・運転士の手配違い）があると、翌日の火曜日もミスをそのまま続けてしまうこととなる恐れがあります。
そうすると平日は利用者が多いので、影響は甚大になります。
また、数の少ない「土曜･日祝」にミスが無いか早く確認したくなりますよね？
・仮に平日ダイヤにミスがあっても翌日の土日ですぐに修正できる。
・土・日祝のダイヤ改正もすぐに確認できる。
という意味合いで「金曜」「土曜」が多く選ばれるのです。
利用者のためではありません。
自分たちのミスを最小限にしたい
＆
早く3曜日（平･土･日祝）を確認したい。
という2点がメインです！
まとめ
ダイヤ改正は金曜・土曜が多い
理由は
・自分たちのミスを最小限にしたい
・早く3曜日（平･土･日祝）確認したい。
でした！
