運転士はなぜ「帽子」や「手袋」をしてるのでしょか?
そして、なんで「サングラス」や「サンダル」「マスク」してる人がいるのか
社員の私が案内します!
「帽子被って無かった!」
「サングラスしていた!」
「サンダル履いていた」
という苦情がたまに来ますが、これを見たら解決するかも!
目次
制服着用は「過去」に法律で定められていた。
バス運転士は、道路運送法で制服を着用することが義務付けられていました(過去形)。
制服着用が義務化されている理由として、運転手本人の意識付けと、乗客から認識されることを重要としていることが挙げられます。
制服義務化をしていた2つの理由
①バスやタクシーのドライバーはお客様の生命を預かる重要な仕事であるため、業務の意味を運転士本人が常に自覚できるように制服着用が必要。
②お客様から見たときに誰が運転士なのか明確に認識できなければ、災害や事故などが起きたときに誰に指示や誘導に従えば良いか分からないため。
「帽子も制服の一部で着用」という流れ
バス運転士に制服の着用は義務付けられていますが、帽子はどうでしょう。
「制帽」も「制服」の一部であると考えられています。混雑した車内でも、帽子をかぶっている人が明らかに運転士だとお客様に理解してもらいやすいからです。
手袋の着用は自由
制服や制帽は着用が必要であるのに対し、手袋について決まりは無いです。
しかし、長時間運転を続けると汗でハンドルが滑りやすくなるリスクを考えると、手袋をした方が安心です。
しかし、実際の理由は「ハンドルはいろんな人が触るのでめっちゃ汚い」からです。
見れたら運転士の手袋の内側を見てみて下さい。
いろんな人の手垢などで真っ黒です!!
スイッチなどについても、滑り止めの付いた手袋をしていたほうが操作しやすいケースもあり、手の甲が日に焼けることを防ぐこともできます。
白い手袋をしているバス運転士は凛々しく見えるため、見た目を重視する運転士もいます。
制服着用の法律は、実はもう無い!
「道路運送法」は昭和29年にできた古い法律であり、制服着用を記載した
道路運送法第二十四条、第二十六条は削除されています。
なので極端な話、私服でバスを運行したって何も問題ないのです!
しかし、昔からの考えで「電車・バス・タクシーなどの運転士は制服」というイメージがあるので今日まで制服が当たり前になっています。
もう、「制服を着用しろ」という法律は削除されました!
私服で運転してもOKなのです!
【結論】制服着用してるのは「各社のルール」
法律的には制服着用の制限が無いので、ルールは各社に完全に任せられてます。なので
①帽子も手袋も「義務」の会社もあれば
②帽子も手袋も「自由」の会社もあるということです。
豆知識①帽子を嫌がる社員が増えている
帽子は
・蒸れて暑くなる
・少し動いてると帽子がズレてきて鬱陶しい
・視界が狭まる
・髪型が崩れる
という理由で嫌う運転士が増えています。
会社はこの意見を汲み取って「帽子を廃止」するところもあれば、頑なに「帽子は義務!」と言って運転士の意見を聞かないという所もあります。。。
豆知識②サングラスはOKなの?
結論を言えば、法律的に全然OKです。
秋から冬、日が落ちる時間帯の西日はかなりキツイものがあります。窓に日よけカーテンがあっても、運転台への照り返しは強烈ですから、普通の運転ならサングラスしたいですよね。
しかし、サングラス着用が日本では一般的ではないことを考慮して、ほとんどの会社では採用していません。
日本でバス運転士という職業は、“接客業”のとしての側面も大きいことから、海外のようにサングラス姿が当たり前になるまでには、まだ壁がありそうです。
豆知識③マスクしている人が多いのは?
マスクしているの運転士が多いのは下記の理由です。
①車内は、お客さんたちがバタバタと乗り降りするしドアの開閉も頻繁で意外とホコリがすごい。
②感染症対策
③車内アナウンス用マイクに唾がつかないようにするため。
④顔を覚えられてトラブルにならないため。
⑤日焼け防止
意外と①②が建前で、③④⑤の理由が本音です笑
会社はなるべく素顔で運転してもらいたいので、マスク着用者に毎日「着用依頼書」を提出させてる場合もあります。
豆知識④サンダルでもいいの?
これも結論を言えば、法律的に全然OKです。
ただ、会社的にはだらしなく見えるので許可していないところが多いです。
しかし運転士は、運転前にこっそり履き替えたりして楽な態勢で運行します。
会社も「楽になって事故が減るのなら・・・」と黙認しているのです。